「亜人(デミ)ちゃんは語りたい」1巻の感想


亜人ちゃんは語りたい(1) (ヤンマガKCスペシャル)

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 亜人ちゃんは語りたいは来年1月からアニメ放送予定のマンガ作品です。

 ……初めに言わせてもらうと、実は私、この作品を「亜人」の外伝か何かだと思ってたんですよね。あの、死んでも死なないーって作品の。
 いやいや、恥ずかしい。
 そういうのもあって読みたいと思いつつも後回しにしてきたんですけど、つい先日2つはまったく関係のない作品だって知って、今日から楽しく読み始めた次第であります。
 いや、本当に恥ずかしい。

 


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亜人と書いてデミと読む

 えー、間違いついでに説明すると、「亜人」というマンガの中に登場する亜人は、死んでもすぐに生き返るという特徴を持った人々を指します。
 人間と亜人はまったく異なる人種で、その対立が物語の中心となっている作品です。

 しかし「デミちゃんは語りたい」では、亜人とはバンパイヤや雪女など、様々な種類の人を指します。
 亜人は、普通の人間の親からも突然変異で生まれてくるような存在で、その個体数は非常に少ないです。この世界ではきちんと亜人も亜人として人権が約束されていますが、やはり周りの人と違うというのは様々な悩みを生みます。

 この物語では、亜人について人一倍の興味を持つ高校教師である高橋鉄男を基本の語り部として、亜人としての悩みを持つ生徒達とのやり取りが描かれます。

言葉の言い回しが上手い

 バンパイヤの小鳥遊ひかりが、明るく無邪気で可愛い。
 というのがこの作品の揺るぎない魅力の一つだとして、それ以外にも面白い点はいくつもあります。

 亜人としての特徴を持ちながらも、それに決して劣らない人間としての魅力を持つ登場キャラクターの面々。
 興味をそそられる内容ながらも、安心感のある楽しいエピソード。
 いろいろとありますが、私は亜人をテーマにした作品ならではの言い回しが好きでした。

 例えば小鳥遊ひかりはバンパイヤ。血にまつわることわざには「血祭りに上げる」とか「血は争えない」とかありますが、そういうのが自然と出てくるのがいいなって思いました。
 そりゃあ、ね。「血祭りに上げてやる! ……バンパイヤだけに」とかさも面白いネタのように使われたらちょっと引いちゃいますけど、さりげなく使ってくるところが良いんです。
 なんというか、友達同士のいじりみたいな感覚が、一つ一つの言い回しから伝わってくるんですよね。そこがいいな……と。いやまあ、友達というには立場が違う二人ですが、その中の良さが伝わっていきます。

 そういうのを一例として、言葉の使い方、タイミングなんかがとても心地よく感じられました。
 こういう作品は続きもぜひ読んでみたいですね。

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